第7回水環境制御研究センターシンポジウム
「微生物のモニタリングの最新技術と有害物質分解微生物の新機能」

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開催記録

微生物の能力を用いて環境浄化を行う上で、環境中の微生物を検出しモニタリングすることは非常に重要な技術であり、またその技術は日進月歩の進歩を遂げている。今回のシンポジウムでは、有害物質の分解微生物についての講演とともに、微生物モニタリングをテーマとして開催した。第1部では微生物のモニタリング技術についてのこれまでの技術的進歩とその経緯についての解説が那須先生からなされ、また最新のモニタリング技法の紹介がそれぞれの講演者の先生よりなされた。江崎先生からは病原性細菌を標的としたrRNA遺伝子標的のマイクロアレイを用いた検出技術を、和田先生からは、海洋発光細菌を検出する技術についてのお話があった。

第2部では、脱窒性細菌による芳香族化合物分解、PCB分解、ダイオキシン分解についての講演から、それぞれの対象物質、分解条件のちがいによる研究成果の共通点・相違点を見ることができた。分解のメカニズムについての詳細な研究は学術的な価値も高く、さらにそれが汚染浄化の手法・技法の開発にも役立つものと期待される。ダイオキシン類分解については当センターより既往の研究をまとめるとともにわれわれの研究成果についても紹介させていただき、議論いただいた。


■期日:2004年12月15日(水)13:00-17:15

■主催:東京大学大学院工学系研究科附属水環境制御研究センター

■会場:東京大学弥生講堂(東京都文京区弥生1−1−1 農学部キャンパス内)地下鉄南北線東大前    駅徒歩2分

■問合せ先:sec-recwet @env.t.u-tokyo.ac.jp、Tel 03-5841-7445 (栗栖、青木)
      (@マークは小文字に変えてください)

プログラム

13:00 - 13:10 開会挨拶
花木啓祐 水環境制御研究センター長


■第1部:微生物のモニタリング

13:10 - 13:40 「迅速高精度モニタリング技術の現状と今後」
那須正夫 大阪大学大学院薬学研究科教授

13:40 - 14:10 「系統マイクロアレイを用いる環境微生物相の網羅的解析」
江崎孝行 岐阜大学大学院医学研究科教授

14:10 - 14:40 「海洋性発光細菌の生態と機能」
和田 実 東京大学海洋研究所助手

14:40 - 15:00 休憩


■第2部:有害物質分解微生物

15:00 - 15:30 「脱窒性細菌による芳香族化合物の嫌気的分解」
加藤暢夫 京都大学大学院農学研究科教授

15:30 - 16:00 「PCB分解細菌の分解遺伝子の重複と多様性」
福田雅夫 長岡技術科学大学生物系教授

16:00 - 16:30 「ジベンゾフラン資化性菌によるダイオキシン類の分解」
山副敦司 東京大学大学院水環境制御研究センタ ー 博士研究員

16:30 - 17:10 総合討論
矢木修身 水環境制御研究センター教授

17:10 - 17:15 閉会挨拶
花木啓祐 水環境制御研究センター長

17:30 - 19:00 懇親会(於:フォーレスト本郷、東大正門前)